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【展望台】 11脱北者騒動と“北韓人権法”
最近、一挙四百数十人の脱北者が南に入った。時を同じくして米下院では“北韓人権法案”が通過した。故意か偶然かは知らないが、北に対する政治的打撃を最大化するうえでは、まことに絶妙なタイミングといわねばならない▲北で食えないから南に行くというだけなら、誰もそれをとがめだてすることはできまい。ところが、一昨年に起きた瀋陽の日本領事館亡命劇は TVカメラを準備し、マスコミ記者らを事前にはりこませての政治謀略だった。それ以来、南入りはかえって困難になった。亡命劇を演出した連中の狙いは人道支援ではなく、ほかにあったのである▲今回、南入りした人たちは東南アジアから運ばれてきたという。地図を見れば一目瞭然だが、いったい脱北者らにどんな金と情報があって、あれほどの距離を移動できるのか。まして言葉すらわからず、行く先に知り合いなどあろうはずもないのにだ。背後に大規模の秘密組織が存在せねば、到底ありえないことである▲アメリカには、全米民主主義基金なる奇妙な名前の団体が存在している。この団体は米議会から金をもらって、それを外国の団体や個人にばらまき政府転覆活動を進めるのを仕事にしている。南では「北韓人権市民連合」、「北韓民主化ネットワーク」の2団体が資金援助を受けているのが明らかになっているが、実態はこんな程度ではなかろう▲全米民主主義基金はレーガン大統領時代の1983年に創設された。イランコントラ事件にこりて、CIAの名前が直接表に出ないよう、カーテンを必要と感じてでっち上げたのがこの団体。CIAの一部門と見ていい▲CIAの秘密工作にプラスして北韓人権法ができた。同法は基本的人権の保護、脱北者支援、北韓内への謀略宣伝の強化などのため毎年200万ドルを支出するとしている。アメリカはこれまで、気に入らない国を転覆するためイラク解放法、イラン民主化法、キューバ自由連帯法などをでっち上げてきた▲イラクの封建王政、イランのパーレビ独裁、キューバのバチスタ独裁そして南の李承晩警察独裁、朴正熙・全斗煥・盧泰愚軍事独裁をでっち上げ、支えてきた張本人が解放だ、民主化だ、人権だと臆面もなく騒ぐのだから、この面の皮の厚さは尋常でない*南にきた脱北者の大部分は生活難と精神的不安症状に悩まされているとか。南北協力、民族共助をつよめて北の経済を安定させるのが脱北者をなくす早道だろう。脱北者の政治的利用は厳しく非難すべきである。 南圭一(04,7,31)
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